- 「最近、ムラムラしなくなってきた気がする」
- 「パートナーへの気持ちはあるのに、性欲がわかない」
- 「以前と比べて明らかに性欲が落ちた。年齢のせい?」
性欲の低下は、多くの男性が30代以降に感じ始める変化です。「年だから仕方ない」と諦めている方もいますが、原因によっては自分でできることがあります。
この記事では、男性の性欲低下の主な原因を5つに整理し、年代別の傾向・自分でできる対策・サプリで補える部分・クリニックへの目安まで順番に解説します。
男性の性欲低下で多い5つの原因
性欲の低下には必ず原因があります。「なんとなく減った」と感じていても、体・心・生活習慣のどこかに変化が起きているサインです。まず自分がどれに当てはまるかを確認してみましょう。
原因① 加齢によるテストステロン(男性ホルモン)の低下
男性の性欲を維持する上で最も重要なホルモンがテストステロンです。
テストステロンは「性的な気持ち」を引き起こす脳への働きかけと、勃起に必要な血流維持の両方に関わっています。
テストステロンの分泌量は30代から緩やかに低下し始め、40〜50代にかけて顕著になると報告されています。
「以前はもっとムラムラしていたのに」という感覚の変化は、この低下が背景にあることが多いです。

原因② 慢性的なストレス・疲労の蓄積
仕事・家庭・将来への不安など、慢性的なストレスが続くとコルチゾール(ストレスホルモン)が増加します。
コルチゾールはテストステロンと拮抗する関係にあり、コルチゾールが高い状態が続くと性欲が抑制されます。
「仕事が忙しくなってから性欲が落ちた」「育児が始まってからムラムラしなくなった」という場合、ストレス・疲労が主因である可能性が高いです。
この場合、原因がテストステロン低下ではないため、アプローチが変わります。
原因③ 睡眠不足・生活習慣の乱れ
テストステロンは睡眠中に多く分泌されるホルモンです。
睡眠不足が続くと、翌日のテストステロン値が明らかに低下することが複数の研究で示されています。
また、運動不足・過度な飲酒・喫煙も性欲低下に関係します。
特に運動不足は筋肉量の低下を招き、テストステロン産生に必要な基盤を失うことにつながります。
原因④ パートナーとのマンネリ化
長期間同じパートナーとの関係が続くと、新鮮さが失われて性的な刺激が減少することがあります。これは心理的な要因であり、テストステロン値自体には問題がないケースが多いです。
「特定のパートナーへの欲求は減ったが、他のことでは性的な刺激を感じる」という場合は、このパターンに当てはまります。
コミュニケーションや環境の変化が有効で、サプリやクリニックの対象外です。
原因⑤ 服用中の薬の副作用
降圧薬(β遮断薬)・抗うつ薬・抗男性ホルモン薬などは、性欲低下を副作用として引き起こすことがあります。
持病で薬を服用中の方は、薬を始めてから性欲が低下した場合、まず処方医に相談することが優先です。
自己判断で薬を中断することは危険なため、必ず医師に確認してください。
👉 原因によって対策が変わります。次に年代別の傾向を確認してから、自分に合う対策に進んでください。
年代別に見る傾向【原因の「比重」が違う】
性欲低下の原因は年代によって本質的には同じですが、何が主因になりやすいかの比重が変わります。
自分の年代の傾向を参考にしてください。
主因:ストレス・過労・睡眠不足
テストステロン値はまだ高い年代ですが、仕事・育児・結婚などライフイベントが重なりストレス・疲労が主因になりやすい時期。
私自身も30代の仕事が最もきつかった時期に性欲がほぼなくなり、セックスレスになりました。
当時は「自分だけがおかしいのか」と思っていましたが、ストレスによるコルチゾール過多が原因でした。
生活習慣の見直しで改善するケースが多い年代です。
主因:テストステロン低下+ストレス
テストステロンの低下が実感として現れ始める時期。
ストレス・疲労と重なることで症状が出やすい。
生活習慣の改善に加えてサプリや栄養補給が有効になってくる。
主因:テストステロン低下(男性更年期)
男性更年期障害(LOH症候群)が現れやすい年代。
テストステロンの低下が性欲だけでなく、気力・筋力・集中力にも影響する。
症状が重い場合はクリニックでのホルモン検査が有効。
主因:加齢による複合的な変化
テストステロン低下に加え、血流低下・慢性疾患・薬の影響など複合的な要因が重なりやすい。
セルフケアの限界を感じたら早めにクリニックへ相談することをおすすめします。
👉 自分の傾向がわかったら、原因別の対策に進みましょう。
原因別の対策とおすすめサプリ
対策は「原因に合ったもの」を選ぶことが大切です。
テストステロン低下が原因なのにマンネリ解消を試みても効果は出ません。
先ほど確認した原因に照らして読んでください。
テストステロン低下・生活習慣の乱れが原因の場合
筋トレ(特に大筋群を使う運動)
スクワット・デッドリフト・ベンチプレスなど大きな筋肉を動かす運動はテストステロン分泌を促すことが研究で示されています。
週2〜3回、20〜30分でも継続することが重要です。
有酸素運動よりも筋力トレーニングの方が効果的です。
睡眠の質を上げる
テストステロンは睡眠中に多く分泌されるホルモンです。
どれだけ筋トレや食事を頑張っても、睡眠が足りていなければ効果は半減します。
7〜8時間の確保と、就寝前のスマホ・飲酒を控えることが基本です。
食事・栄養の見直し
テストステロン合成に関わる主な栄養素は亜鉛・ビタミンD・オメガ3です。
オメガ3は青魚・アマニ油で意識して補えますが、亜鉛とビタミンDは食事だけで1日の推奨量を毎日確保するのが現実的に難しい栄養素です。
おすすめサプリの組み合わせ
亜鉛・ビタミンDはどちらも食事では補いにくいため、サプリで継続的に補うことが現実的な選択です。以下の順番で取り入れていくのがおすすめです。
テストステロン合成に直接関わるミネラル。不足している場合に最も効果を実感しやすい成分です。まず1〜2か月継続してください。

テストステロン値との相関が2,299名の研究で確認されている栄養素。食事・日光では補いにくいため、亜鉛と並行してサプリで補うのが理にかなっています。
まずは亜鉛を優先し、一緒に摂れる方は活用しましょう。
亜鉛、亜鉛+ビタミンDを1~2ヶ月継続しても変化がない場合は、マカを追加するものおすすめです。
マカはテストステロンとは別の経路で性欲に直接働きかける成分です。亜鉛・ビタミンDと役割が異なるため重複せずに使えます。
② ストレス・疲労が原因の場合
意識的に休む時間をつくる
ストレスが続くとコルチゾール(ストレスホルモン)が増え、テストステロンの分泌が抑えられます。
深呼吸・入浴・自然の中での散歩など、副交感神経を優位にする習慣が有効です。
「頑張って解決する」より「意識的に休む」ことが先決です。
睡眠の改善
ストレスが原因の性欲低下でも、睡眠不足が重なるとさらに悪化します。
睡眠の質を上げることがコルチゾール(ストレスホルモン)を下げる最も効果的な手段のひとつです。
食事・栄養の見直し
ストレスが続くと消耗しやすい栄養素がマグネシウム(ナッツ・豆類・緑黄色野菜)・ビタミンB群(豚肉・玄米・卵)です。これらは食事で意識して補うことを基本にしてください。
ただし、食事・睡眠・休息の見直しだけではストレスによるコルチゾールの上昇を十分に抑えられない場合があります。そこで有効なのが、コルチゾールそのものに働きかける成分を含むサプリです。
おすすめサプリの組み合わせ
食事・睡眠・休息の改善と並行して、コルチゾールを抑える働きが研究で示されている成分を取り入れることで、より早い改善が期待できます。
コルチゾール(ストレスホルモン)を直接抑える働きが研究で示されており、ストレス・疲労が原因の性欲低下に対して最も根拠のある選択肢です。
アシュワガンダを1〜2か月続けても変化を感じない場合、高麗人参を追加することをおすすめします。
高麗人参は疲労回復・体全体の底上げへの複合的な働きが研究されています。アシュワガンダとは役割が異なるため重複せずに使えます。
複数のサプリを重ねる場合の注意点
亜鉛は1日の摂取上限が40mgです。亜鉛を含む複合サプリを複数重ねると過剰摂取になる場合があります。複数使う際は各製品の亜鉛含有量を必ず確認してください。
こんな状態ならクリニックへ
生活習慣の改善・サプリの活用を2〜3か月続けても改善が見られない場合や、以下に当てはまる場合はクリニックへの相談を検討してください。
- 性欲低下に加えて、気力・集中力・筋力の低下も感じる
- 朝立ちが完全になくなった
- 抑うつ感・気分の落ち込みが続いている
- 勃起自体が困難になってきた
- 薬を飲み始めてから性欲が落ちた(処方医に相談)

よくある質問
まとめ
今回話したことを整理します。
- 性欲低下の主な原因はテストステロン低下・ストレス・睡眠不足・マンネリ・薬の副作用の5つ
- 30代はストレスが主因になりやすく、40〜50代はテストステロン低下が加わる
- 対策は筋トレ→睡眠→食事の順に見直すのが基本
- テストステロン低下にはまず亜鉛、改善しなければマカを追加
- ストレス・疲労にはまずアシュワガンダ、改善しなければ高麗人参を追加
- ED治療薬は性欲ではなく勃起力に作用する。性欲低下には別のアプローチが必要
- 2〜3か月改善しない・複数の症状がある場合はクリニックへ
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日本泌尿器科学会公式サイト → - 厚生労働省「e-ヘルスネット:男性更年期障害」
厚生労働省 e-ヘルスネット →
